2008-01-24

またまた佐藤優

台風並みの低気圧が近づいているそうだけど、今日の雪は、まだ心配するほどでもない。知人が貸してくれた「私のマルクス」(佐藤優 新潮社)を読み終えた。私の周囲でちょっとした「佐藤優ブーム」です。この本は、自叙伝の形で自分とマルクスとの関わりを書いてある。ほとんどが高校時代と大学時代についてのいわば「青春時代」を回顧した内容。1960年生まれの著者は、学園紛争の最後の火の粉をかぶっていて、それもマルクスと関わってくる理由にもなっている。一番の感想は、1964年生まれの私とほんの4、5年の誤差しかないのに、彼の歩んだ道と私や、私の同世代の人々のそれとの大きな違い。(まあ、頭の中味の違い一番大きいのだけど)先日読んだ諏訪哲二さんがいう「80年代」とそれ以前の違いでもあるのかもしれない。彼が、大学で神学を学び、マルクスを読んでいた頃、高校生の私は、原宿ラフォーレのバーゲンのことで頭がいっぱいだったからねー。

印象的だったのは、高校時代の恩師に進学先を相談したときの、恩師の言葉。「好きな事をやりなさい。それも中途半端でなく、ほんとうに好きな事を。私の知る限り、ほんとうに好きな事を選んでいる人で、生活に困っている人はいません。」というような内容。こんなアドバイスをしてくれる先生、高校時代にいなかったなー。って、出会えなかったのは、私の限界ということで。

佐藤優つながりで、もうひとつ。図書館から借りた文芸春秋に、沖縄戦をめぐる教科書記述についての彼のコメントが我が意を得たり。でした。
教科書の著者たちは自らの学者としての良心と、日本人としての良心に基づいて書けばいいのだ。そもそも教科書に書かれた内容が生徒の世界観に決定的な影響を与えるだろうか。少なくとも私はそうではなかった。それよりも、その教科書を用いて教える教師から影響を受けた。

私のマルクス
私のマルクス佐藤 優

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夕ごはん

ホタテとしめじの酒蒸し
ポテトグラタン
長いもすりおろし
ほうれんそうのおひたし
たくわん
あげとわかめのみそしる

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