昨年後半から、なんだか不穏な世界の様子。これからどうなるの？は、経済問題に疎い私でも気になるところ。「暴走する国家、恐慌化する世界」（佐藤優、副島隆彦著 日本文芸社 ２００８）は、知人が貸してくれた一冊。佐藤優と副島隆彦の対談形式で、世界情勢を分析して今後を占っている本。副島隆彦という人の本は、学生時代、英語の参考書を読んだ記憶がある。現在は、世界情勢の分析を行なっている様子。佐藤優の前書きによると「きちんとした知識によって宇宙を洞察する基礎体力を持つ人」の意味での「預言者」の資質があるそうで、リーマンブラザーズの破綻などを言い当てたそうです。また、「アポロ月面着陸」を否定する論証本を書いたりしているややクセがありそうな人。対談をまとめたせいか、編集のミスか、ところどころわかりにくい部分もあり、しかもおふたりが西欧の民族思想や宗教について熱く議論する部分は、門外漢の私にとっては「単語の羅列」にしか見えず、トホホ感が強かったですが、グルジア侵攻とアメリカ発金融危機の関係、フリーメーソンの成り立ち、遠藤周作の「沈黙」が西欧社会に与える意味、ヨーロッパとロシアの関係など、読み応えのある部分も多し。おふたりが、真剣に日本や世界の今後を案じている気持ちは伝わってくる。
ただねー。副島さん、ユダヤ民族に対してかなり過激な発言が相次ぎ、読んでる側は、ちょっとひいてしまう。もしかして、指摘しているとおり、いろいろな事象の背後にユダヤ系の財閥が絡んでいるのかもしれないけれど、あの語り口では、ほんとうのことも信じられなく思えてしまうのが残念。副島氏のユダヤ民族攻撃に対して，佐藤氏は、ノラリクラリとした受け答えをしているのが、なんとなく「くすりっ」としました。
副島さんの「ウラ読み」癖（？）が度を超したように思えたのは、アフガニスタンで命を落としたペシャワール会の伊藤さんについて、「あの場所で、自由に行動できるなんて、きっと国家から密命を受けているのちがいない」といいきっているところ。佐藤氏はその可能性を打ち消していましたが。
「預言者」副島氏によると、世銀、IMF体制は２０１２年頃崩壊する。ドル本位体制も有名無実化。オバマさんは２年で失脚。次はヒラリーさんだそうです。「想定内」の事などあり得ないわけで、それを思えば「アリかも？」のシナリオですが、さて、どうなることでしょう？
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夕ごはん
豚バラ肉のすき焼き
そうなんですよ～、なんでもかんでも、影のフィクサーは二つのＲ家ってあたりが、なんともはや・・・。ただ、最近読んだあるＭＬの記事では、９．１１の前に、欧州の投資ファンドや金融機関が航空会社や保険会社の株を大量に空売りして、テロ後の株価暴落で安値で大量に買い戻して「大儲け」したという証言もあって、そんな話聞くと、ほんと、世の中何を信じていいのやら？？ってかんじになりますわ。
ReplyDeleteそうそう、その本のアフガンの伊藤さんのくだりでは、副島氏の洞察力に対して「それはいくらなんでも、深読みしすぎでしょう」と感じてしまった。
佐藤さんとの共著でなければ、絶対読まない本だけど、たまには、こういう陰謀論もおもしろいかと・・お読みいただき、ありがとです。
オバマさんに対する評価は、裏読みする人々からのものは、かなり厳しいですよね。チェンジといいながらも、事実上ブッシュ路線を継承しているとの批判も・・・。
そうそう、佐藤さん、このあいだのサンデープロジェクトに録画だったけど、テレビ初出演してたね。声の印象が想像とちがって、高かった（笑）オバマさんの就任演説を独自の切り口で解説してたけど、面白かったわ。
そうそう、日本語が亡びるとき、ようやく、読了。ブックレビュー、ブログに書きました。
ReplyDelete＞みかんさん
ReplyDeleteとっても面白く読みました。貸して下さってありがとうございます。
「物々交換経済になったら、我が家は、ちょっと強いか？いや、そうでもないか？しかし、そうなったらブランド物のバッグとかが我が家にやってくるのか？ありえなーい！」などと、一人突っ込みしながら読みました。
佐藤さんのテレビ出演、噂で耳にしました。あの手の人は、テレビで語りが上手じゃないように思ってたのだけど、そうでもなかったのね。
ブログの方もお邪魔しますね〜。
おりひめ