2012-01-09

The Girl Who Kicked the Hornet's Nest

新学期開始です~。きょうは休日だったので、お休みもちらほら。まだお正月気分だよね。道内の小中学校は来週まで冬休みだし。

ということで、私のお正月ですが、一冊の本にかかりっきり。読み終わるのが惜しい。しかし、読み終わらないと何も手につかない。。。のジレンマの大部800ページ(どーん)!食事を作る間、台所で立ち読みしたり、夜更かししたりしながら昨夜読了。

以前、こちらで紹介した「ミレニアム」シリーズの3作目"The Girl Who Kicked the Honet's Nest"スエーデンの作家によるエンタメ・ミステリー。一作目の"The Girl With the Dragon Tatoo"は、「犬神家の一族」みたいなゴシックミステリー。おどろおどろしい雰囲気。二作目の"The Girl who played with Fire"は、映画「ニキータ」を思わせるバイオレンスアクションもの。

で、この三作目は、、、、あらあら、スエーデンの首相まで登場するほどの国家機密に関わる壮大な陰謀物(?ってジャンルあるのか?)。2作目に比べて、心理戦の部分が多かったです。法廷シーンもあるしね。もちろん、コンピュータやネットについての裏の世界の様子もチラリと。

たとえていうなら、、、2作目が邦画「SP」の「野望篇」で、3作目が「革命篇」って感じ(わかる人にしかわからないたとえだが)

ということで、三作そろって、エンタメの要素、全て盛り込むゴージャスな小説。

しかし、、このシリーズの大きな特徴は、そこにあるわけではない。

たとえば、最終章の三作目では、主人公のハッカーはもちろん登場するんだけど、新キャラとして、警察の凄腕デカ。傾きかけた新聞社を立て直そうと、経営陣を容赦なく追い詰める有能な編集者。マッチョで筋肉隆々の捜査官など、とっても「肉食」な登場人物が場面狭しと大活躍。

それが、、全て「女性」。

あまりの「肉食」ぶりに、辺境の島国女子にしてみたら、胃もたれしそうな位でした。

もちろん、男性陣も登場するんだけど、どちらかというとバイプレーヤー。そこまでやるかー!?というほど、「アマゾネス」な女性たちがオールキャストの物語でした。(各チャプターの冒頭、アマゾネス伝説の引用があったりして、作者は確信犯。)

これが、大ヒットの理由のひとつかも。

3作に通低するテーマは、女性に対するDVやストーカー行為、さらには、偏見を告発し、正すことでしょうか。正義感あふれる読後、すかっとする作品でした。

母国スエーデンで、3作まるごと映画化され大ヒットだそうで、ハリウッドでも製作中。どんな映画になるのかな?もし、日本で映画化するとしたら、、、主人公の、華奢で無口、運動神経抜群の天才ハッカーは、、ハタチごろの「ニノ」にお願いしたい。ほら、「大奥」でジェンダーロールの大転換もご経験済みだしね。

しかし、、なじみのない地名人名は、かなり歯ごたえあり。例えば、EkströmとEdklinth。 こういうのって、ほとんど同じに見えてしまい、困った、困った。もしかして、、、外国の人が日本文学の英語訳を読んでいたら、、、「山田」さんとか「山根さん」は、ローマ字で読むとYAMADAとかYAMANEになり、MiyazakiとMyagiに違いを見つけるのに一苦労、、、ってことになるのかな?

こうなってくると、ほんとに読みながらの「勘」で、誰のことを指しているかを文脈から読み取っていくしかないで、ここでも「テキトー読み」が生きてくるのでした。

私のお正月休みもこれで終了。また一年がんばろー!

夕ごはん

肉野菜いため
明太子
長いもとたまねぎのサラダ
納豆
とうふとえのきのみそしる

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5 comments:

  1. ちは!映画の方を先に観ちゃったから、本は読んでないんです。英語で読んじゃうおりひめさん、凄すぎです。映画(スウェーデンの方)、面白かったですよ〜。ハリウッドでリメイクって、ほんと今のハリウッドってどんだけネタ切れなんでしょうね。予告編みたけど、リスベットはスウェーデンのナオミ・ラバスの方が迫力があるね。2月に公開だそうです。

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  2. みかん様 スエーデン語からの翻訳英語だから、やや堅苦しい表現もあったけど、ミステリーって比較的読みやすいのです。映画三部作、面白かったのね。三作目なんて、作るの難しそうだけど。で、私の妄想、「ニノ」抜擢案は、やっぱムリある?

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  3. う~ん、ニノかあ・・・ちょっち、きびしいかも
    (↑ 具志堅さんはいってるし 笑)
    スウェーデン版、ほんと、面白いから!あれをみちゃうとね~、ナオミ・ラパスのド迫力にイチコロですよ。ツタヤで一週間レンタルになってるし。三部作一気に観ちゃうと思うわ。冬の夜長にピッタリな映画。北欧の複雑怪奇な歴史の暗部を描いた映画で「誰がため」ってデンマーク映画も秀逸でした。けっこう、血みどろ映画ですが・・・。

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  4. みかん様 やっぱ「ニノ」はダメかあ。最近、DVD見るのがメンドクサイんですよね~。だけど、みかんさんのおススメだし、スウェーデン製作ものだったら、土地柄も分るから見てみようかな~。

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  5. みてみて〜。でも、DVD見るのめんどくさいって気持ちもわかるわ〜。私も最近そうです。返すのがメンドクサイ。スウェーデンのお土地柄はよくわかると思いま〜す。

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