ここ数年、千葉にある市民団体CAPRIさんの企画であるグリーティングカード交換プロジェクトに参加しています。これは、オーストラリアのこどもたちとクリスマスシーズンにカードを交換しよう!というもの。
たとえば、「おりひめちゃん」のパートナーが「ヴェガちゃん」だったら、おりひめはヴェガちゃんあてにカードをかき、ヴェガちゃんはおりひめにカードをかく。お互いのカードが12月に交換されるという仕組みです。
毎年、力作やら「?」作やらいろいろ。今年も楽しく取り組んでいるんだけど、、、ふと気づいたことがあり。
自分の写真をはったり、自分がやっていること、好きなことを説明しようとする子がいる一方、「オーストラリアの国旗」をかきたかったり、「コアラ」や「カンガルー」をかきたいという子がいる。これは、小1から中3まで万遍なく。
一方、、、「日の丸」をかきたいとか、実際にかく子は皆無。日本のことを紹介したいと言い出す子もいない。(去年「プリクラ」の説明を細かくした子がいたのが唯一の例外。)
特に、方針は見せずに自由にしているとこの結果です。低学年では、単に「オーストラリア」のイメージにひっぱられる子もいると思うけど、中学生でのこの「サービス精神」が気になり、今日は、カンガルーの絵をかく中3男子と、オーストラリアの国旗をデザインしたカードを作りたいという中3女子に、「オーストラリアの子に、あえてカンガルーってどーよ?」とつっこんでみた。
ふたりとも、とっても意外そうな顔をしていました。日本のことを説明しようなんて、全く考えが及ばなかったそうで。「オーストラリアの人が喜んでくれるかと思い、国旗」だそうで。
「だって、、、日本って、富士山しかないじゃん」
「富士山、きれいじゃないし」
「そーだよね」
え?他にはないの~?アニメやマンガは?と促すと、マニアックすぎる自分のお気に入りの作品の名前や「歌い手さん」など、ほんとうに自分の半径1メートルのもののみが出てくる。
うーん、この視線を持つ子たちの存在が、ある種の人々の神経を高揚させて、「尖閣買う」「それじゃー国有化」「中国反発」「日本あわあわ」って状況を生んだのかも、、、です。
ナショナリズムに結びつく妄信的な「愛国心」ではなく、ごくごく自然に自分たちの身近にあるものを誇れる気持ちってどうしたら育まれるのでしょうか?
次回のレッスンはWhat is good about you and your coutnry?というテーマでやってみるか~。そんな時間ひねりだせるかなあ?というか、、それって、私の仕事なの??
夕ごはん
豚肉のカリカリ焼き
千切りキャベツ
ホタテのチリソース煮
さつまあげとキャベツのゴマ煮
もやしとえのき、春菊のみそしる
ホタテとさつまあげは、お隣からいただいたレトルト。うーん、レトルト食品食べなれていないから、ちょっときびしかった(汗)。
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言葉を教えるってのは文化を教えるってことだから、文化を教えるってことは文化の理解の仕方、彼我の違いと違わないとこ(で、その中から誇れるものをみつける?)に目を向けてもらうってことだからきっとおりひめさんの仕事なのよ。がんばってー!て人事じゃないんだけど。
ReplyDelete去年行った学会でIDI (Intercultural Development Inventory)という最近の流行ものについて聞いたんだけど、曰く、「単一文化的思考態度からinterculturalな思考態度へ向かうにはいろいろな段階があり、否定>両極化>最小化>受容>適応へと進む」とかいうお話があって、ここじゃ書ききれないけど(ごめんすでに長くて)へえええええ、っておもしろかったよ。で、もっとそれについて勉強したいと思っててそのままになってた。このブログ読んで思い出しました。勉強しなきゃー!
山女様 そのIDIって、もうちょっと詳しく知りたいな~。両極化>最小化の意味がよくわかんないよ~。言葉と文化、ほんとつながってるよね。UofI時代、「日本語教育と文化」みたいな壮大なテーマをぶちあげて、修士論文にしようかとうっかり思ったけど、「詰めが甘い」とやんわり諭してくれたのはMリ先生でした(^^;)しなくてよかった~Mり先生に大感謝。
ReplyDelete「やんわり」?今じゃなく子も黙るこわーいMり先生だよー。ははは。
ReplyDeleteIDIについてはネットでも出てくるけど、それを日本語場面に当てはめた発表で分かりやすかったのよ。またいつかゆっくり。馬鹿高いワークショップで稼いでるところが気に入らない。