「なんのかんの、自分たちが高校生くらいのころは、やることないから本読んだりしてたけど、今のこどもたちは、ケータイ、スマホでネット見て時間つぶすじゃない?あれって、やっぱり脳の使い方がゆるくなるんじゃないのかな?読書って、集中力必要だけど、ネット見るときって上の空でもできるって、自分も感じるもんね~」
だいたい、こんな趣旨のご意見でした。そうなのかな?そうかも、、、、やっぱり本を読むのって頭の体操にもなるよね。だけど、ネットや他の媒体に慣れきって「咀嚼力」がなくなってきている子にどうやって「読書」に気もちを向けさせることができるかな?
の答えが、もしかしてあるかも、、、のシリーズをこのお正月読破。
「図書館戦争シリーズ」。全3巻プラス別冊2巻の計5巻。
舞台は近未来。市民の無関心でいつの間にか成立してしまった「メディア良化法」による、書物の事実上の「検閲」に対抗するため武装した「図書館」。その名も「図書隊」の隊員たちを主人公に、差別用語の問題、表現の自由と公序良俗のバランスについてからスピンオフストーリーでは、児童虐待からストーカーまで、扱うテーマは幅広く結構「硬派」。「表現の自由」と「図書館」を守るために武装してるから、かなり派手な銃弾戦ありのアクション物です。
アクション物なのだけど、、、ほら、塩っ辛いポテトチップスを食べていると、今度は甘いクッキーに手が伸びたくなるじゃない?ということで、「硬派なアクションストーリー」にはさまれているのが登場人物たちの「恋愛模様」。これが、もう、少女マンガさながらの「甘さ」が満載。「塩気」と「甘さ」のミルフィーユ状態や~。
「表現の自由」とは?などの硬いテーマが苦手でも、遅々として進まない主人公たちの恋愛状況が気になり、読み続けちゃう層もいると思う。
という設定の巧みさで読者を惹きつけている作者がシリーズを通じて訴えているのが、「どんな本でも本は本。表現の自由、読書の自由は絶対に死守されるべき」ということなのです。作者の「本」への愛情がたっぷり感じられます。
で、このシリーズがどうして「読書離れ」のこどもたちを本に呼び戻すかも、、と思ったかというと、「本」がテーマでありながら、少年漫画、少女マンガ、テレビアニメ、アニメ映画そしてこの春(ゴールデンウイークあたり)には、実写映画化されるという「メディアミックス」てんこ盛り。言い換えればそれだけいろんな媒体に引っ張られるほど、わかりやすいキャラクターと筋立てなんですが。
たとえば、漫画を読んで、そしてアニメを見て、「じゃあ、原作どんなだろう?」と手にとってくれる人がほんのひとりでも増えますように、、の祈りを感じました。そして、こういう楽しい本を一冊読んだら、次の本に手が伸びるかも、、、。活字離れというより、まさに「メディアミックス」で相乗効果が出ればそれはそれでアリなのでは?(それにしても、実写楽しみだ~。)
表紙のデザインに、作品内のキイワードがさりげなく描かれているセンスもよかったです。
それにしても、しみじみ「図書館」ってありがたいな~。このシリーズも全部図書館で借りたし(笑)。
図書館戦争 | |
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夕ごはん
ポテトコロッケ
きんぴらごぼう
長いもすりおろし
イカの塩辛
白菜の漬物
大根とニラのみそしる
実写…そこか。
ReplyDelete有川浩さんは、旅猫リポートもおすすめです。
ReplyDeleteyukkumaさん
ReplyDeleteお、あえてサイズを小さくした「実写」に注目Thanks。(別人格の件、了解です!)「実写」のシリーズ化をすでに期待中(^^)。
Anonymous様
ReplyDelete「旅猫リポート」ですね。猫好きの私は読まないといけませんね。ご紹介、ありがとうございます。
Anonymous様
ReplyDelete「旅猫リポート」ですね。猫好きの私は読まないといけませんね。ご紹介、ありがとうございます。