2013-11-01

オレ流(?)動物病院

えー、英語教室はハロウイン週間で、いやはや、ドタバタの日々です(^^;)。

が!

本日はレッスン話ではなく、、、ネコ話。(ハロウインに若干つながってますか?強引ですか?)

我が家の一匹、ここ数週間、左目が白濁。カツシンの「座頭市」みたい。仕事やなにやらでバタバタしていたのでお医者さんにも連れて行けず、市販の目薬で様子を見たのですが、改善せず。

うーむ。

ということで、動物病院へ。以前からお世話になっているのは、自宅から15分ほどの隣町にある病院。そこのドクターもスタッフもとても感じがよく、特に不満はなかったのですが、ちょっと思うところあり、隣町とは別方向の網走市にある動物病院を試してみたくなりました。

理由1)隣町の病院では、すぐに「検査します!」と言われ、あれこれ検査されること。
理由2)日曜日でどこも休診だったときに、アクシデントでワンちゃんを診てもらいたかった知人が、電話をかけまくり、そこのドクターだけが応じてくれた。そして、なにやらとても「風情」のある病院らしかった。
理由3)ネットの「口コミ」で、とてもいい評価がされていた。

片道20分。診察時間も午前11時から。前の動物病院での経験で、朝イチで行っても、30分待ち、1時間待ちがあたりまえのペット社会なので、ランチタイムにひっかかるし、連日通院、、となったら通いきれるかどうか微妙でしたが、試してみたいという直感に従い、行ってきました。ほとんど、理由2)の「風情」に魅かれてでしたが(^^;)。

知人が言ってたとおり、かなりわかりにくい場所。それでも事前に地図をみていたので迷わず到着。住宅街のど真ん中。


わー、「風情」どころじゃない!もう、看板見た途端に、惹きこまれました!

「○○動物病院」とかかれた看板は、木製で、判別できるかできないか。病院というよりは、昭和の「牛乳屋さん」や「お豆腐やさん」の雰囲気。サッシの引き戸。ジブリ映画に出てきそう!そしてそのサッシの奥で、めがねの女性がふらーっと、こちらを伺っています。軽く会釈をすると、向こうもにっこり。

おそるおそる、引き戸をあけて中にはいると、、、え?何?ここ、ペットショップ?目の前には、子猫が3匹はいったケージが。そのケージの下には、ワンちゃんが一頭はいったまた別のケージ。右手に目をやると、そこにもケージ、ケージ、ケージ。

そして、なにやら雑然と、書類の山があちこちに。(これは、どこかの「英語教室」と似ているかも)

え?待合室はどこ?と、ボー然としていると、さっきのめがねの女性が、「で?どしたの?」と、ふらーっと声をかけてきました。

そのベリーショートは、若干の白髪でごま塩風。すっきりスレンダーで、白衣、、、ではない、なにやら上っ張りのようなものを羽織っている。誰かに、似ている、、誰だ???

明らかに、この人がドクター。う、、、う、受付とか、、そういうのって、ないんですね?診察券とか作らないんですね?ピンクの白衣を着た助手のかわいいおねーさんとかいないんですね?あ、おねーさんの代わりに、飲み屋さんなら「おねーさん」と呼ばれそうな小太りのパンチパーマをかけ、エプロンをつけたおばさまがウロウロと、ケージからケージを覗き込んでいますが。。。。

ここは、、待合室兼診察室兼入院病棟なんですね?

「あら、あんた、スリッパ、はきなさい。」

え?スリッパとか、ありましたっけ?あ、出てきた。。。どこにあったの?あれ?いつの間にか、足元にワンちゃんが。。。。これって、ここのワンちゃん?

このあたりで、ようやく、我に返り、用件を思い出し、床屋さんに昔あった待合室用の長いすに、ケージを置いて、ネコの症状を簡単に説明。「ネコです。片目が白くなっちゃったんです。」

その一言で、ドクターは「ふーん。どれどれ。」

あわてて、ケージを開けようとすると、、、

「あ、そのままでいいから。」

え?いいの?前の動物病院では、「診察室」に入室後、ケージをあけて、診察台にネコを載せ、まず体重測定。そして、すぐに「血液検査します!」の流れなのに、、、

こちらのドクターは、ケージの外側から、ネコを観察してるだけ。そして、、、

「角膜炎だね。ちょっと重症化してる。」

!!!

と、ここで、簡単に問診。角膜炎についての詳細で簡潔な解説と、今後の見通しもズバッと説明アリ。

「目薬で、なんとかなるかな~。数日したら、また来てね。あ、あんた、どこから来たの?」

「おりひめ町です。」

「え~!!結構遠いじゃない~!!!うーん、そーかー、おりひめ町か~。。。。。。う~ん。。。。じゃあね~、、、数日したら、電話ちょうだい。」

え?

「目薬は2週間くらい持つと思うから。おりひめ町からじゃ、大変でしょう?どんな感じか知りたいから、電話で教えて。」

(はい、確かに、公道を悠々と動くトラクターに阻まれ30分かかりましたが。。。で、ドクター。「大変」なのは、ネコにとっての負担を気にしてですか?それとも、飼い主の私の負担を気にしてですか?ドクターにとっては、患者さんが通院してくれたほうが儲かるんじゃないですか?)

そして、、、

「じゃ、ちょっとここに出してね。」

と、ネコちゃん、わんちゃんが積み重なったケージの山の前にちょこんと出ているテーブル状のものを指差す。

そこにネコを出すと、ひょいと頭をつかみ、「うーん、やっぱ、急性期は過ぎちゃったね~。」と観察。ネコのからだを触りながら、「この子、若い頃からヤセ気味だった?」

いえー。ここ数年、体重落ちてます~。

「年とって体重減るって、甲状機能のモンダイもあるからね。まあ、年取ったら、それなりに、いろいろあるから、仕方ないし、あんまりいじらないほうがよかったりもするけど、、、、」

あ、からだ触って体調チェックしてくれてたんだ~。「検査」しなくてもわかるんだ~。

ドクターは、ケージの奥に消え、私はボー然と辺りを見回す。だって、目移りするほどいろんなものがあるんだもん。。。(注:スミマセン、すでに長文なのは承知してますが、まだ、これは序の口。

え?

え?

思わず二度見したその先の巨大ケージには、、ありえない物体が。。。。

「あ、あれ、、、もしかして、、、カ、カ、カンガルーじゃないですか!?」

「えー、そーですよ。カンガルーですよ。」と、ケージを見回るエプロンおばさんが、けだるく答える。

「カ、カ、カンガルーって、ペットにできるんですかっ?」

「。。。。。。『買える』みたいですね。『お店』で。」エプロンおばさんの口調は、明らかにシニカル。

ええ、きっと、そうでしょう。ペットショップで買ったカンガルーでしょう。懸賞であたったわけではないでしょう。。。そして、恐らく、何かアクシデントや病気があったとしても、引き受けてくれる動物病院は、そんなに多くないでしょう。

ドクターがケージの奥から戻ってきて、点眼薬をくれました。ここで初めて「カルテ」作り。机らしき物体の上に肩の高さまで積み上げられた書類の山に腕を載せてお書きになってました。(どこかの英語教室は、ここまで雑然としてない、、、はず。。。)

支払いを済ませ、お礼を言うと。。

「じゃあ、電話してね~。」

「はい~。お世話になります。よろしくお願いします。」

ボー然としたまま、引き戸の外に出る。さっき、引き戸を開けてからここまで15分。今までで経験した中で、最短でディープな中身の診察時間。これは、ハロウインのトリック?

いえいえ、これこそ「オレ流動物病院」では?いい意味での「プロ意識」を感じました。結局、ファンシーな診察券も、かわいいクスリ袋もなかったけどね~。あ、診療明細書もなかったけど、そんなものなくても「信用」できる迫力アリ。

しかーし、一番の衝撃は、実は動物病院の庭先にあったのでした。それは、、、

「オオワシ(か、どうかはわからない。あまりの衝撃に確かめる気持の余裕がなかった!)風の巨大な鳥」がはいった金網。。。。

もはや、動物園だ。

ジブリ映画じゃない。「クドカン」のドラマだ。

次回、待合室兼診察室兼入院病棟にキリンがいても、もう、動じない。

ペット病院オークさん、これからもどうぞよろしく。

PS:ドクターが誰に似ているか、思い出しました。イギリスの作家、ジャクリーン・ウイルソンさんです。

夕ごはん

イカの刺身
きんぴらごぼう
いくらのしょうゆ漬け
さつまあげときのこ、しし唐の炒め煮
あげとだいこんのみそしる
納豆