そんな中、自習的に多読本を読みにやってきている高1のAくん、「明日もこれ(多読)あるんですか?」。
ん?これは、「自習」だから、来られなかったら別に構わないよ~。何か、用事あるの?
「ええ、釣りに行こうと思って、、、、、」
釣り?そ~か、釣りなら、そっちに絶対行った方がいいよ~!
「?」
Aくんは私が妙に「釣り」に肩入れしているのが、フシギそうでしたが、それは、こちらの本を読んだから。Cynthia Rylantさんの"The Blue Hill Meadows"
The Blue Hill Meadowsというのんびりした田舎に住む一家の四季を描いた短編が4つ。それぞれが独立していながら、一環してあたたかく、やわらかく、ゆったりしているのでした。
そう、なんとも「休暇中に読むのにぴったり」な一冊。
迷いイヌがやってきて、そのイヌと少しずつ心の距離をせばめて、「家族」になるエピソードや、それまで気づいていなかった「母の日」の存在を急に意識して「何をあげたらいいんだろう?」と悩む末っ子くん。吹雪の一日のそわそわした一家の様子などの描写が絶妙にリアルで、ほっこりしている。こんな描き方ができる作家は彼女以外にいないんじゃないでしょうか?
で、この短編集の中でも私のお気に入りが、末っ子くんとおとうさんの「釣り」の巻。なんてことは、ないのよ。ただ、ふたりが釣りに行く話で、とりたてた「事件」はひっとつもない。ないんだけど、「ああ、釣りって素晴らしい」そして「生きているって素晴らしい」と、思わずにはいられません。
こういう暮らしからこそ、芯の強さが育つんじゃないかな。
ということで、「釣り」をしたことなくても「釣り」びいきになるお話でした。
Blue Hill Meadows | |
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夕ごはん
マグロのさしみ
トマト
もろきゅう
納豆
かぶとあげのみそしる
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