まあ、こんなもんかなあ。。。やっぱり緊張してるね。明日の面接までもうひとふんばり。(道内、荒れた天気だけど、大丈夫かなあ。)
平常心で臨んでほしいです。
しかし、この平常心が、なかなか難しい。これって、何があっても動じない「不動」というのとは、ちょっと違うような。。。「不動」って、ちょっと硬直化したイメージがあります。「平常心」の方は、言ってみたら、どんな状況でも、それに自分をあわせていくってことかも、、、。流れにのるってことかな。(流されるというのとはまた違う。。。)
いってみたら「水」のようにさらさらしているってこと。
そんな気持の大切さ、「水」のようによどまない心映えでいる人たちが主人公の本が、宮本輝さん著「水のかたち」(集英社 2012年)。上下巻ですが、下巻の帯には「善き人たちのつながりに舞い降りる、幸福と幸運の連鎖。」とあります。著者によると、身近の「善き人たち」に起きたしあわせのつながりから着想してこの本を書いたそうです。
私たちの人生には、予期せぬ厄災や突然の不幸はつきものですし、思いどおりに行かないことのほうがおおいのです。そういう世の習いの最中にあっても、善き人たちがつながりあっていくことで、求めずして、幸福や幸運が思わぬところから舞い降りてくるという体験を実際に私は目のあたりにしました。(下巻 p338 著者あとがき)ええっ?私も「思わぬところから舞い降りてくる幸運(別名「ぼたもち)」に遭遇したい!!
しかし、自分は「善き人」なのだろうか???では、「善き人」とは???
定義するのは難しいのですが、他者の痛みや悩みを我がことのように感じ、なんとか力になってあげようと行動を起こす人、といいかえればいいのかもしれません。(前掲書 同ページ)
まあ、自分のことは「棚」にあげておいても、たしかに、上のような心映えの人って、しあわせそうです。
さて、肝心の本書ですが。。。。さすがタイトル「水のかたち」のように、さらさら流れ、、、、ビールのような爽快感や、ワインのような甘い雰囲気、青汁のような衝撃的なインパクト、、、が、あるわけでもなく、淡々と主人公の周辺の日常生活が描かれる展開の上巻。
ああ、ごめんなさい。「善き人」ではないジブンには、もうちょっと「毒」のある飲み物を~!と思いながらも、「水」なので、ごくごく飲めてしまい、 上巻終了。ここまできたら、下巻も、、。あれ?こっちは水の味がちょっと違うかも??? 「水」ならではの、うまみを感じました。
ということで、結局、さらさら、ごくごく、と上下巻読了。
うまみ成分は、本筋ではないものの、物語を通して語られる、ある一家のエピソード。先の大戦直後、北朝鮮から38度線を越えての決死行の記録。妻子を抱えたある男性が、自分の家族のみならず彼の地に残った150名の日本人も連れて一緒に脱出を試みた一部始終です。
ポイントは、脱出行を、現地の朝鮮の人たちがかなりサポートしてくれたということ。
これ、実話だそうです。その男性も、サポートした朝鮮の人々も「善き人」ってこと。
「善き人」の連鎖が、細々でもつながっていることで、もしかしたら人類って生き延びているのかもしれませんね。
本を貸してくださったのは、「北見多読カフェ」のメンバーのAさん。もちろん「善き人」です。
ステキな本をありがとうございました。
水のかたち 上 | |
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水のかたち 下 | |
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夕ごはん
豚肉とちんげん菜の炒め物
秋刀魚の梅干し煮
納豆
大根の漬物
あげときのこのみそしる
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