それでも年始は、毎朝、雪かきしてました。防寒用に頭からすっぽり毛糸のショールをかけながらスコップを動かしていると家族から「うーん、そのショールは、ばーさんくさいぞ。ある意味似合っているが。」とコメントあり。
はいはい、私は、「美魔女」路線には、全く興味がございません。むしろ、「はやくおばーさんになりたーい!」病です。
そんな風に思うのって、稀な例だと思っていたら、そうでもないのね、「負け犬の遠吠え」の酒井順子さんは、占い師に「あなたは、魂がおばあさんなのね。前世で何度もおばあさんになっているのよ」と言われ、非常にピンと来たそうです。私も「おばあさんの魂」組かな?
そんな酒井さんが書いた一冊が、タイトルもズバリ、「おばあさんの魂」(幻冬舎 2011)。彼女によると、今、時代は、有名無名を問わず、高齢の女性(おばあさん)に救いを求めているらしい。その理由をさぐり、来るべき「大おばあさん時代」に、立派なおばあさんになりましょうという趣旨が、すでに私のツボでした。
登場するおばあさんたちは、作者の祖母で、101歳の誕生日の2日後に大往生をとげた「綾子さん」から、瀬戸内寂静、佐賀のがばいばあちゃん、佐藤初女、森光子、白洲正子、辰巳芳子、ターシャ・テュ-ダー、鶴見和子、市川房枝、マーグリット・デュラス、オノ・ヨーコ、小倉遊亀、さらには「いじわるばあさん」などなど、もう、「おばあさんマニア」からしてみたら、うなづきまくりのオールスターキャスト。(個人的には、「え?アノ人は?アノおばあさんもぬけてるじゃないの!」の部分もありましたが。)
それぞれのおばあさんたちを「「料理系おばあさん」「やめないおばあさん」「庭系おばあさん」「たたかうおばあさん」「かしづかれるおばあさん」「書くおばあさん」などに章立てして紹介しているのが酒井さん流。さて、あなたは、上に書いたおばあさんたちを分類できますか?
それぞれ、「そうそう!」とか「にやり」とする話ばかりで、詳細は、ぜひ読んでからのお楽しみ。
作者の祖母「綾子さん」が、晩年、「知り合いがみんな死んでしまってさみしいですねえ」とか「私は少し長生きしすぎたかもしれません。」などと口にしていたそうですが、数年前に106歳でこの世を去った私の祖母も、口癖のように「みーんな死んじゃった!」って言っていことと重なり、ちょっとしんみりしました。
たくさんの物やお金を手に入れたり、大きな建物を建てたりと、「より多く、より大きく」というのは、男性の発想。対しておばあさんは、子孫であれ考えであれ道であれ、「より遠く」の未来まで何かを伝えていこうとしている。(p166)
これこそ、「おばあさんの魂」なのかな?もちろん、年とった女性がみんな、この魂を持てるとは限らないのですが。私は、おそらく、、せいぜい「いじわるばあさんの魂」だろうなあ。
ふと、「がばいばあちゃん」だったら、東日本大震災や原発事故の中、どうやってこどもたちを育てていくかなあと考えちゃいました。
おばあさんの魂 | |
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夕ごはん
青梗菜と豚肉のオイスター炒め
きんぴらごぼう
オニオンスライス
納豆
にらとしめじのみそしる
うわあ面白そう!
ReplyDelete読みたい読みたい!!