2011-09-11

「つなみ 被災地のこども80人の作文集」

今日は、3.11から半年。被災地からのレポートがメディアで報じられていますね。あの日の映像がまた流れているのを改めて目にすると、と、また言葉を失います。。。。という気持も「言葉」でしか伝えられない。(絵や音楽という手段を持つこともできるけど。)

言葉というのを人間が持ってしまった以上、「どうにかして自分の気持ちを伝えたい」というのは、ある意味本能なのでしょうか?ツイッターの登録者数が全世界で一億人を超えたというのも、気軽に自分の「ひとりごと」を公けにできるという自由さからかなあ。

話を3.11に戻すと、、、あの日の経験を「言葉にして残さなければ」と考えたひとりのジャーナリストが、3.11後、2、3ヶ月後に現地で子供たちに「作文」を書いてもらいました。幼稚園児から高校生まで、80名の子供たちの作文集が「つなみ 被災地のこども80人の作文集」(文藝春秋増刊)。

これを読むと、「生(なま)の自然」を受け止めてしまった子供たちから見た「津波」の実際と、その現実をどう受け止めたか、がリアルに伝わります。また、その前向きさ、ひたむきさには心打たれます。手書きの原稿がそのまま掲載されているのも、つたない文字で一生懸命綴ったその気持が伝わりました。例えば、こんな風。

3月11日、6時間目、そう合のじゅぎょうをした。グラッとゆれた。ガタン、つくえがゆれた。グラグラ、みんな、つくえに入った。グラグラ、まだゆれている。先生がドアを開けた。みんながぼうさいずきんをかぶって、じしんがおさまるのを、まっている。 グラグラ、ガッシャン。けい光とうがわれた。2個ぐらいわれた。ようやく地しんがおさまった。もうみんな半なきになった。ぼくも泣きそうになった。(後略)(小4男子)


(前略)津波は1階の天井まで来て、家はもうボロボロです。目の前が海なのでこわいです。みんなで協力して大谷のふっこうをねがいます。さいがいがおきて、みんなから、たくさんのおくりものをもらっているので、今度何か起きた時は自分たちもその人におくりものをしたいと思いました。(小4男子)


編者のジャーナリストは、「三陸海岸大津波」(吉沼昭著)を読んで感銘を受けたことからこの企画を思いついたそうです。また、書き手のこどもたちは「同世代のこどもたちにぜひ、読んでもらいたい」との気持ちだったとか。

今度、教室で配る毎月の通信に一部を掲載しようと思っています。


文藝春秋増刊「つなみ 被災地のこども80人の作文集」 2011年 8月号
文藝春秋増刊「つなみ 被災地のこども80人の作文集」 2011年 8月号
文藝春秋 2011-06-28
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夕ごはん

豚バラ肉のすき焼き

さすがに風がひんやりしてきました。秋のはじめの日。

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