数日前のエントりーで紹介した直木賞受賞作の「小さいおうち」(中島京子著 文藝春秋社 2010)を読みながら、ふと気づいたこと。そして今朝の朝刊でもそれは、特集記事になっていた。
「戦中戦後の食糧難」。
「小さいおうち」の女中のタキさんも、私自身の祖母や母も、そして特集記事でも「食べ物がどんどん手にはいらなくなっていった。山形から、防空頭巾に縫いこんで米を運んだ。野草を食べた。イモばかり。買出しに行った。」という現場の実感報告はしてくれる。それは、それで「大変だったんだなあ」と思うけど、当時、食べものの調達に必死だった人の話からは伝わらないことがある。
で、どうして、食料なかったの?
戦争末期や戦後は、なんとなくわかる。インフラがメチャクチャだっただろうし、第一、農村の働き手がほとんど戦争に連れて行かれちゃってるのだから。
でも、どうして昭和18年ごろから食糧事情が悪化していったのだろう?
ネットで調べたら、どうやら「輸入規制(食料ならびに肥料)」と「輸送手段の断絶(船舶の被弾)」が主な理由。中でも、「化学肥料の輸入のストップ」がひとつの原因らしい。(ただ、あくまでもネット情報。ほんとのところ、どうだったんだろう?)当時の日本でもすでに食糧はもちろん、肥料も輸入に頼っていたんだなあと、この歳になるまでこんな基本的なことを知らなかった自分を恥ずかしく思いました。
そして、実はこの危うい食糧事情は現在でもほとんど変わっていないかも。
「戦中戦後の食糧難」についての体験談も、新聞記事として、もちろん大切なのだろうけど、こういう部分も伝えてくれるとより説得力が増すような。
そんな中、天候回復のきょう、またまた干し野菜にチャレンジ。(←食べ物を大切にしましょうという殊勝な思いからかどうだか。あやしいですが。)
参考図書は、「干し野菜のすすめ」(有元葉子著 文化出版局 2003)。本書にも書いてあるけど、干し野菜は、夏場の調理として最適。熱波を利用できる。干した野菜は調理時間も短縮。野菜のうまみが濃縮されるから、調味料もすくなくてOK。干すといってもカランカランではなく、適度に水分を抜く感じ。午前10時から午後3時くらいまでの「布団干しタイム」が最適だとか。干し野菜研究室というサイトでもいろんな料理が紹介されています。
本日は、残り野菜(ブロッコリ、いんげん、にんじん、きゅうり、ズッキーニ、ピーマンなど)をいろいろ組み合わせて干しました。それを、数十秒素揚げにしてから、南蛮漬けに。同居人にも好評。(^^)
干し野菜のすすめ | |
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夕ごはん
干し野菜の南蛮漬け
豚肉の粉焼き
貝豆の甘煮
キューちゃん漬け
ぬかづけ
納豆
おみそしるを作るのをうっかり忘れました(汗)
「干し野菜研究室」のぞいてみました。
ReplyDeleteなんや、めんどくさそうやのぉ,と思いながら見ていたんですが、「はっ!山に持って行くのにいいかも!」
やってみた〜い。
でもそろそろ新学期。お日様の出てる時間に野菜を見張ってられる身分ではなくなるなあ。
で、「豚肉の粉焼き」ってなんだ?
山女様 めんどくさくないのよー。山ちゃんのいる地域なら湿度も低く、晴天の日が多そうだから、ぜひトライを!ほら、お宅には「菜園番長」がいるでしょう?かれに「干し物番長」を命じてはいかが?
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