2010-08-28

「勝間さん、努力で幸せになれますか?」

今日は、昔話から。

アメリカの大学院で、学生として授業を受けつつ、「ティーチングアシスタント」として、日本語のクラスを教えている人がいました。なにやら超がつくほど忙しい生活。そんなある日、彼女は、友達と一緒に買い物をすることになり、大学町にあるショッピングセンターに出かけました。お店を何軒か巡る必要があったので、「まず最初に、あの店に行ってから、あっちの店に行って、そっちの店に行ったほうが、歩く距離も、時間も節約になるよー」と、提案したら、友達があきれて大笑い。「すごいねー。能率的な人だねー。」だそうで。もちろん、おわかりでしょうが、この「能率ちゃん」は、私。

そんな時代もあったね♪と思うほど、今とは違う生活(^^;)。

この話を思い出したのは、最近読んだ「勝間さん、努力で幸せになれますか?」(勝間和代、香山リカ著 朝日新聞出版 2010)のせいですね。

本屋さんでそれぞれ平積みになるような本を書いているふたりの対談集。勝間和代さんは、「アナリスト」としてまた、能率的な勉強法、成功するための生き方、スピードリーディングなど、八面六臂のご活躍。仕事も勉強もバリバリこなすスーパーウーマン。「カツマー」と呼ばれるファンも多数いるそうで。「努力してがんばれば、幸せになる。」が信条。かたや香山リカさんは、精神科医として「しがみつかない生き方」(幻冬社新書 2010)などで、「努力したってカツマーになれない。幸せになれない場合もあるよ。」とそんな上昇志向をやんわりとかわして生きようというポジション。

さて、どんな対談?でしたが、どうも香山さん、及び腰。勝間さんの主張は、つっこみどころ満載なのに、そこをつかない。徹底的な対立を避けようとしているのか?これは、「お約束?」さすがプロレスファンの香山さんかも?

勝間さんが努力して手にいれたい「しあわせ」というのが、とてもわかりやすく、即物的。それは、たとえば、、、、

「自分が眠っているときにお掃除してくれる自動掃除機」
「ママ友と過ごすひとときに口にする一個¥300のマカロン」」
「美味しいコーヒーが自動ではいる超高級コーヒーメーカー」

うーん、こういうものを手にいれる(買うだけの財力を手にいれる)ための努力なら、私は、しないかもなー。(←だから、お金持ちにならないのです。わかっています。)読みながら、勝間和代が「モモ」(ミヒャエル・エンデ著)に出てくる「時間泥棒」みたいに見えてきました。

勝間女史なら、かつての誰かのように、ショッピングセンターのどの店からはじめるのが能率的か瞬時に考えるだろうな。

「しあわせ」って何だっけ?についてもうちょっとつっこんだお話だったらもっと面白かったかも。

勝間さん、努力で幸せになれますか
勝間さん、努力で幸せになれますか勝間 和代 香山 リカ

朝日新聞出版 2010-01-08
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starカツマーへの警鐘として、分かりやすい
star「努力」することは必要。だが、「努力」を押し付けすぎることは問題。
star幸福は設計できるか、できないか

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夕ごはん

イカの刺身
トマトとブロッコリのサラダ
ぬか味噌漬け
なすの南蛮漬け
納豆
キューちゃん漬け
いくらしょうゆ漬け
あげとわかめのみそしる

「漬け」だらけの食卓。

2 comments:

  1. こんにちは。東京、暑くてゆだってます。
    「能率ちゃん」のお話にぞくぞく。どこかでオリヒメさん講演会or座談会or茶会があればいいのになあ。「能率ちゃん」から脱却されたドウキ、きっかけ、いきさつ、そのあたりのお話をお聞きしてみたい。勝間さんの話を目にしたり耳にすると、なぜか、彼女の脇の下をこちょこちょくすぐりたくなってしまいます。

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  2. 吉田さま

    「能率ちゃん」は、まだ尻尾がついてたりするんですよー。こちらこそ、吉田さんとぜひお会いしてお話したいです♪私は、勝間さんとお会いしたら、「ぶっちゃけ、¥300のマカロン、どうよ?」ってつっこんでみたいです(笑)

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