2008-06-08

わがはからいにあらず

今朝、カラーハウスへ行って、びっくり。一晩で、どうしちゃったの?というくらい芽がのびたり、葉っぱがでかかったり。「野生の野草ハウス」のトマトも小さい実をつけている。(ヨモギはもう、背丈ほど伸びている、刈らなきゃ〜。)一昨日の雨と温度のおかげかな?心なしか、今日も湿度が高い。ハウス内の草取りをしていると「じとーっ」と汗ばむ。やはり、「湿度」がないと生物は育たないんだなあと、改めて思ったのは、数日前に読んだ五木寛之の「他力」(幻冬舎文庫 2005)「自力と他力」(五木寛之 こころの新書 講談社 2006)の影響もあるかもしれない。この2冊は、内容は似ているが、法然、親鸞、蓮如と連なる浄土宗派が説く「他力本願」という言葉の本意をわかりやすく噛み砕いて説明しつつ、生きる指針となるような人生論エッセイ。知人から借りたものです。実は、五木寛之の名前は知っていても、ほとんど読んだ事がない私。法然、親鸞、「悪人正機」なんて単語は知ってるだけ、、でしたが、読後、もっと仏教についていろいろ読んでみたくなりました。

「他力本願」って、人をあてにして自分では何も働きかけないような意味に思われているけれど,実は違う。「自力を信じてがんばろう」と思えること、その力がわいてきたこと、それ自体が「他力」という見えない大きな力のはたらきである、だから、なんだかうまくいかないな〜の時は、それは「時機」じゃないってだけで自分を責める事はない、逆に、思いもかけないような素晴らしいことが起きても、それも自分の手柄ではなく、大きな目に見えないものの働き。「わがはからいにあらず」って思えば、一喜一憂しないですむ。考えてみたら、こうしてブログを書いてるのも、「わがはからいにあらず」としか思えないしなあ。(この本を読んだ後だったから,昨日のサッカー予選、オマーン戦の紆余曲折も、「おお、そういうことか」と思いつつ冷静に見れました。)

さらに、効率重視の日本戦後社会が「ダサイ」といって切り捨てようとしてきた「情」の部分の大切さをくり返し説いているあたりが今日のハウス内の湿度と,元気なカラーやヨモギの姿と重なりました。それにしても、暑いなあ、クラクラしてきた、、、と思ってたら、別のハウスで水やりをしていた夫が、「なんで、ハウスの脇をあけないで、こんなサウナの中で草取りしてるんだ?」と。そういえば、そうだった!脇のビニールをあけたら、、、さわやかな初夏の風でした。湿度がありすぎても、ダメですね。バランスが大切。
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夕ごはん
小松菜と豚肉のオイスター炒め
ふきの煮物
たらの芽の和え物
長いもすりおろし
トマトサラダ
しいたけとニラのみそしる

2 comments:

  1. おお、おりひめさんにも、他力の風がぷ〜ぷ〜吹いてますね(^^)v
    資本主義社会ではどうしても「自力」重視ですが、そのひずみが、あちこちで暗い事件になって噴出しているのではないかと感じています。
    自助努力なしには何もはじまりませんが、過度に人間の力を信じすぎることが、かえって、人間を苦しめているのではないでしょうか、そして、環境破壊もしかり。と思う今日この頃です。

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  2. >みかん様

    ぷーぷーですか?どうかなあ?だけど、こうしてみかんさんと出会ったのも、やはり「他力」のなせる技としか思えないよね。

    五木寛之が述べている視点に立つと、細かいことがどんどん気にならなくなりますね。(って,これ以上部屋のホコリも気にならなくなるのかっ?と、夫が嘆きそう。。。。笑)

    「他力」だけでなく「自力」も大切というあたりのバランス感覚が、大事でしょうね。

    おりひめ

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