感動しました。
著者は「恨ミシュラン」や「毎日かあさん」「ぼくんち」で知られている漫画家のサイバラさん。本書にある一節そのままあてはまる読後感。
「この人には負けた!」そう思える人と出会ったら、くやしがるだけじゃなく喜んじゃっていい。だってそれが世間の広さをするっていうことだから。(pp134)
内容は「働くとは?金とは?」のテーマを、彼女の極貧と暴力が支配していた幼少時代から、自分が大学受験をする当日に借金苦で自殺したギャンブル狂の継父、その後、美大に通いデビューなど、本人の苦労話を中心に展開している。その後も賭けマージャンでギャンブルにはまり、結婚した夫はアルコール中毒、、、、戦場カメラマンだった夫とアジアの貧困地帯をめぐる。「わたし、あんたらのこと知ってるよ」と、子ども時代の自分や自分の周りにいた子どもたちとスモーキーマウンテンの子どもたちを重ね合わせる。夫と死別後は、FX取引で1000万円をパーにしたり、とかなりディープな人生なのだけど、「人を人でなくすものって何だ?」を追求し、「働くって何?」「お金って何?」「希望って何?」と、ああ、英語教室のあの子たちに読ませたいなあという内容。
もちろん、大人の人にもぜひ読んで頂きたい。
人が喜んでくれる仕事っていうのは長持ちするんだよ。いくら高いお金をもらっても、そういう喜びがないと、どんな仕事であれ、なかなか続くものじゃない。(中略)自分が稼いだこの「カネ」は、誰かに喜んでもらえたことの報酬なんだ。そう実感することができたら、それはきっと一生の仕事にだって、できると思う。(pp199)
私なんか足下にも及ばない人生経験を積んだ彼女、なんと、私と同じ年でした!世間は、広い!
この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) | |
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夕ごはん
肉野菜炒め
ポテトサラダ
長いもすりおろし
きのことわかめのみそしる
こんばんは
ReplyDelete西原ファンのかずさかです。
「ぼくんち」7話にでてくる
「泣いたら世間がやさしゅうしてくれるかあっ。
泣いたらハラがふくれるかあ。
泣いてるヒマがあったら、笑ええっ!!」
という、かのこねえちゃんの言葉が大好きです。
ね、面白かったしょ?(^^)
ReplyDelete書評こちら→http://www.bk1.jp/review/0000471113
そうそう、同い年なんだよねー。
亡夫・鴨ちゃんも同い年で、札幌の人。エッセイ読むと、同じ頃に、同じ店・同じエリアをウロウロしてたかも・・・と親近感。
サイバラといえば、最近「毎日かあさん」アニメ化され、そのスポンサー「高須クリニック」のCMに出てて、笑える!ギャハハハハ!
>かずさま
ReplyDeleteかずさんもサイバラファンでしたかー。守備範囲広いなあ。
ごっついオナゴですよねー。
>しのはらさま
いつも面白い本のご紹介、ありがとうございます。
鴨ちゃん、札幌の人なのー?サイバラワールドは、あんまり知らなかったのですが、ソウゼツな人生があるもんですねえ。
「毎日かあさん」、、、我が家では、うつらない(涙)
夫婦揃って「テレビ東京」マニアとしては、かなりツライっす。
おりひめ
こんばんは
ReplyDelete「ぼくんち」は、その昔、今はお痩せになったオタク評論家(?)のO氏がベタボメしていて、何気に買ってはまりました。
最後は、本当に、涙流しました。。。。
彼女のセリフ、重さが違うのよねえ。
亡くなられた元ご主人、病気の最後のとき、家族で看病して、お葬式も出されてました。
きりっとしてた印象があります。
自画像が、あんまりなので。
わたしも、毎日新聞の漫画読んで、泣いたくちです。
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