2010-02-02

「リアル鬼ごっこ」

生徒の小6Aちゃん。彼女のおかあさんと私はおトモダチでもある。Aちゃんは読書家で、「ハリポタ大好き!」とオトナが喜ぶようなことを言っていた。そんなAちゃんが最近読んで、「よかった〜」というのが山田悠介だという。彼女の友達でやはり読書家のBちゃんも「面白かった!」と言う。ふーん、彼女たちの琴線に触れる本とは?作者の名前は知っているけど読んだことがない読書家のおりひめちゃんとしては、興味津々。

一方で、Aちゃんは、おかあさんに、「グロテスクだったり、暴力的な描写が多いみたいで、そんなの読むな!」と言われたそうだ。「かーさん、読みもしないでそういうこと言うんだよー!ハリポタだって人がバンバン死ぬんだよー!」とAちゃんはふくれっ面。さらに、さらに、これは読まねば!ということで図書館で見つけたのがデビュー作の「リアル鬼ごっこ」。

ストーリーは、ある「王国」で、気まぐれな「王様」が全国の「佐藤さん」を一週間で抹殺するぞ!という命令を下す。その方法が「鬼ごっこ形式」。国民全部の個人情報は集積されているから、「佐藤さん」を探し出すのはカンタン。ということで恐ろしい鬼ごっこが始まる。主人公の「佐藤翼」は生き延びることができるか?が概要。

とまあ設定はとっても「ゲームまたはマンガ的」。実は文章は「うーん。。。」というくらい稚拙で、そこに魅力は感じない。どちらかというと読み飛ばさないとイライラさせられる。(私が読んだのは単行本版。文庫版ではかなり校正してあるらしい。)ところが、そうやって細部を気にせず読んでみると、全体に不思議な「疾走感」と「閉塞感」が漂っている。主人公がくぐる残酷な経験や、それが報われたんだか報われないんだかの妙に中途半端なラストも含めて、「イマドキ」感があるなー。おそらく著者のほかの作品も似たようなものなんだろう。こんな田舎の10代も時代を感じているのねー。と、ヘンな感動。

ウイキペディアで調べた情報によると、自費出版でいきなり100万部。著者は1981年生まれで「読書嫌い」だそうだ。ゲーム、ネット、漫画、映像の影響をたっぷり受けた人の「文章」なんだろうな。いいんだか、悪いんだかわからないけど若者の心にしみてるってところは見逃せないですねー。

私が読んだのはこのバージョン。
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star見る目なしだなw
star今更ながら面白い

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夕ごはん

鶏肉のトマトパブリカ煮込み
わかめサラダ
納豆

珍しく洋風!。。。だけど納豆は外せない!(^^)

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