2011-06-02

なぜゆるい?

ようやく風が6月らしくなってきたかな?明日また植える球根の整理をして一日過ごす。単純作業だから、いろんなことが頭をよぎりますが。

今日のテーマは「戦後の教育」。(おお、大きく出たね!)

いえ、国会の様子を見ていると、何かがおかしい。なんというか、「ゆるーい」感じ。「能天気」とも言える。

今の総理大臣あたりが受けてきた「教育システム」は、戦後にできあがったもの。それがいまだに続いているわけで。自分もきっとそうなのだろうけど、英語教室の生徒さんたちの、なんとも「ゆるーい」感じと通じるのですよ。

たまたま別の興味で読んだある本に、戦後すぐに文部大臣になった人の履歴と、その人がやったことがちらりと書いてあってとっても興味深かったです。その本は「神谷美恵子ー聖なる声」(宮原安春著 講談社 1997)

タイトルどおり、精神科医でもあり、「生きがいについて」などの著作で知られる神谷美恵子さんの伝記。

告白すると、この人の名前と本については知っていたけど、きちんと読んだことはありませんでした。「日本版マザーテレサ」みたいな人だと勝手に思っていましたがり!戦前に父親の仕事の関係でジュネーブに一家で赴任したり、アメリカ留学したりと、超を超えたお嬢様エリート。戦後の波乱万丈な生き方についてはまた、後日ご紹介しますが、なんと神谷さんのお父上が、戦後すぐに文部大臣になった前田多門という人だったんですね。

スーパー才女の神谷さんは、通訳、翻訳の仕事で前田多門氏をお手伝いすることになり、この部分もまた面白いエピソードがつまっていますが、私の興味をひいたのは、この前田大臣という人が、渡戸稲造の精神を引き継ぐ「国際派リベラル」。この人のもとで、戦後の民主主義教育の基礎が作られたのです。

具体的には、軍国主義教育の廃止、教科書の訂正削除などが最初のお仕事。

戦前にどっぷり欧米のリベラル主義に浸っていた人物だからこそ、大胆な改革が可能だったんですね。この評伝を読むかぎりでも、とっても立派な「人物」だったことが伺えます。当時は、必然であったその改革。戦後65年たった現状が、今日の国会。前田氏のような「人物」が育っていないのが不思議。

前田多聞氏が、今の状況を見たらどうお感じになることでしょう?

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夕ごはん

ハンバーグ
ちくわと小松菜の煮びたし
大根の塩麹漬け
こごみのマヨネーズ和え
納豆
えのきとにらのみそしる

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