2007-11-25

「アメリカの風」

昨日のお昼休みは、テレビでファイターズのパ•リーグ制覇おめでとうパレードを見ていた。とっても寒そうなのにたくさんの人。選手は、オープンカーの座席上に立ち上がって手をふる。色とりどりの紙吹雪は、何万トンもあったとか。それでもパレード後ボランティアの人も関わって一時間できれいになったというのは、それだけ北海道の人たちがあのプロ野球チームに愛着を感じているという証拠だろう。そして5年間チームを率いてきたのは、テキサス出身のアメリカ人の監督。彼にとっての日本での日々は、どんな経験だったんだろう。

昨日読み終った「アメリカの風」というエッセイ集は、猿谷要というアメリカ研究家が書いたもの。自身の留学時代の思い出話や、日本とアメリカのはざまで生きた人々のエピソード、その他旅の話、と短めのお話ばかり。友人が貸してくれたものです。その中で特に私の興味をひいたのは、1860年の遣米使節団の章と、第二次大戦中、日系人向けの新聞「ユタ日報」を発行し続けた女性の章。そして「南部の良心」と言われ人種差別とたたかっていた黒人男性の章。遣米使節団がワシントンに着いたのは、なんと南北戦争の前年。「へえ〜」です。私には、こういう歴史の横軸感覚が欠けているんだなあと痛感。「ユタ日報」のことも初耳でした。もっとここら辺の話も読んでみたい。こういう知らなかったことへの道を拓いてくれるのも読書の楽しみです。「南部の良心」とは、ラルフ•マッギルという新聞編集長。スジを通した生き方をなさった人だそうで、最後は心臓発作でなくなられたとか。著者のこの男性への思いは、次の短い文章に現れている。
彼の死が美しかったのは、彼の生が美しかったからである。だから私は、人が日々美しく過ごすためにこそ、宗教はあるのだと思う。自分には宗教がないと思っている人が、宗教があると思っている人よりも美しく生きているならば,その宗教はすでに死んでいる。いや、自分には宗教がないと思っている人の方が、はるかに宗教的なこともあり得るのではないか。(p311)


本書の中で、一番きれいな文章だと思いました。一方で遣米使節団が、ホテルでどうもくつろげず、船に載せて来た「長火鉢」を部屋にもちこみ、それを囲んでほっとしていたというエピソードは、とってもリアルでイメージがわきます。


夕ごはん

キムチ鍋

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