そうか。アメリカは「戦時中」なんだ。まだ。(正確にはイラクとは交戦状態ではないけどね。)
祖母をはじめとする人生のセンパイたち、いろいろな書籍が必ず語る「疎開」「買い出し」「闇市」のイメージは何となく描けていたけど、それってどうしても「過去」の話。それが私が知っている年下の人が戦地にいるって、ちょっと衝撃的でした。
つまり「リアルに感じる」って難しい。ところが、年末に読んだ「この世界の片隅に」(こうの史代著 2009)は凄かった。自分の生活と戦時中の生活がぐぐっと近づきました。舞台は昭和18年から20年にかけての広島と呉。主人公の「すず」が広島から呉に嫁ぐところから主にストーリーは始まる。どうってことのない平凡な日常に、少しずつ「戦争」が浸食していく様子が、ほんとうにリアル。それは、作者が厖大な資料を参照しつつ、徹底して抑制した表現をこころがけているからだと思う。ああ、こうやってなんとなく知らないうちにいろいろなものが変わっていって、それでも「生活」は続き、庶民のささやかな悩みや笑いも続くんですね。
そして、それってイラクやアフガニスタンでも同じように続いているんだろう。そう実感できました。
タイトルは、「戦争」で、ほんとうに、いろいろなものを失った「すず」がそれでも生きていくよるべとなるものを見つけた瞬間の言葉から。
全3巻。アクションコミックスに連載された「漫画」です。
この世界の片隅に 上 (アクションコミックス) | |
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同じ作者による「夕凪の街 桜の国」もおすすめ。
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夕ごはん
とりの唐揚げみぞれ和え
叩きごぼう
にんじんの漬け物
長いもすりおろし
オニオンスライス
納豆
もやしのみそしる
昨日の大吹雪き後の雪かきで午前中大汗。
へえ、戦争を体験してないのにリサーチだけでリアルに描くとはかなりの技量でしょうねえ。読んでみたいわ。
ReplyDeleteウエットじゃない戦争体験ものとしては私は『少年H』が好きでしたね。漫画じゃないけど。
ウチの卒業生も一人数年前に「もうすぐイラクに派遣されます」ってメールくれたっけ。長いよね、この「戦争」。これを「戦争」って名付けちゃう辺りの大国のセンスを疑うわ。
>山女さま
ReplyDelete作者は、私より4つ年下。彼女のすごさは、「自分」を押し付けることなく、「人の気持ちによりそう」ことができることだと思います。淡々とした日常描写が余計に心に迫りました。図書館の「中学生にオススメ!」コーナーから借りて来たから、さっさと返さなきゃ!