2008-01-01

「求めない」


新年あけましておめでとうございます。今年も明るい気持ちで日々を送れるといいなあ。

「新しい年」とはいっても、昨日の続きだったりするわけで、まるっきりリセットしてスタートするわけでもない。頭の中には、あれこれ片付けていかなければいけない課題が山積み。(部屋の中もガラクタが山積み)だけど、せめてこの数日は、そういうものを忘れて「ぼーっ」としてみようかと思っています。そんな気分でパラパラとめくったのが図書館から借りて来た一冊の本。加島祥造著「求めない」。この本は、北見の本やさんで売れているみたいで気になっていた。著者は、フォークナーの翻訳者として知られていて最近は、英語訳からインスピレーションを受けたという「老子」や「荘子」の翻訳で知られている。現在は信州の伊奈谷で一人暮らしをしている80代。ちょっと仙人のような生活なのでしょうか?

あとがきによると、この「求めない」は一昨年の夏、突然加島氏の心に浮かんだ「求めない」で始まる一群の詩や短文を集めたもの。一種の詩集です。人間は,欲望を全くなくすことはできない。ただ、「頭」の欲望が「からだ」の欲望をうわまわっているのが現代人ではないか?ということで、老荘思想の「足ルヲ知ルコトハ富ナリ」を加島氏流に表現した言葉の連なりが本書です。

欲望をおさえるのではなく、そのベクトルをちょっと変えるだけで自分が生きる方向や、世の中の方向も変わるんじゃないかなあという私の思いともシンクロします。
求めるー
求めないー
この二色の糸を、自分の
人生の模様に織りこめれば、
ライフはいいバランスのものになる。(PP139)


求めないー
すると
人の後からゆっくり行くようになる
するとみんなの後ろ姿が
よく見えるんだ

ひとびとは
前のめりに走ってゆく
息せき切って歩いてゆく
休んだと思うとすぐ立ち上がる
休む前よりも、もっと早足になるー
君はその真似をしなくなるよ(PP161-162)


うーん。頭の中(机の上も)が常にゴチャゴチャの私には、なかなか実行しにくいけれど、三が日くらいはちょっとゆっくり「求めない」でいてみましょう。


夕ごはん

オードブルもどき(かまぼこ、黒豆、角煮、ハム、煮物)
五目ずし

我が家では、おせち代わりの五目寿司が元日の定番。戻した干し椎茸、にんじん、ごぼう、れんこん、たけのこなどを、別々に煮て、(はすの甘酢漬けも)酢飯に混ぜます。錦糸卵ときぬさやの千切り、紅ショウガを添えて。コツは、具をできるだけ細かく切る事。

2 comments:

  1. 伊那谷、20年くらい前に行きました。
    日本で一番日照時間の長い場所。バイオシェルターまだやってるはずです。
    求めずに、あるがままにやっていけるって理想だよね。

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  2. grayさま

    コメントありがとうございます。

    日本一の日照時間を誇る場所って、各地にあるみたいですね〜。私のが住んでいるあたりもそうなんですよ(^^)

    おりひめ

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