対談をまとめたせいか、編集のミスか、ところどころわかりにくい部分もあり、しかもおふたりが西欧の民族思想や宗教について熱く議論する部分は、門外漢の私にとっては「単語の羅列」にしか見えず、トホホ感が強かったですが、グルジア侵攻とアメリカ発金融危機の関係、フリーメーソンの成り立ち、遠藤周作の「沈黙」が西欧社会に与える意味、ヨーロッパとロシアの関係など、読み応えのある部分も多し。おふたりが、真剣に日本や世界の今後を案じている気持ちは伝わってくる。
ただねー。副島さん、ユダヤ民族に対してかなり過激な発言が相次ぎ、読んでる側は、ちょっとひいてしまう。もしかして、指摘しているとおり、いろいろな事象の背後にユダヤ系の財閥が絡んでいるのかもしれないけれど、あの語り口では、ほんとうのことも信じられなく思えてしまうのが残念。副島氏のユダヤ民族攻撃に対して,佐藤氏は、ノラリクラリとした受け答えをしているのが、なんとなく「くすりっ」としました。
副島さんの「ウラ読み」癖(?)が度を超したように思えたのは、アフガニスタンで命を落としたペシャワール会の伊藤さんについて、「あの場所で、自由に行動できるなんて、きっと国家から密命を受けているのちがいない」といいきっているところ。佐藤氏はその可能性を打ち消していましたが。
「預言者」副島氏によると、世銀、IMF体制は2012年頃崩壊する。ドル本位体制も有名無実化。オバマさんは2年で失脚。次はヒラリーさんだそうです。「想定内」の事などあり得ないわけで、それを思えば「アリかも?」のシナリオですが、さて、どうなることでしょう?
暴走する国家 恐慌化する世界―迫り来る新統制経済体制(ネオ・コーポラティズム)の罠 | |
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