えー、意外に読めるじゃん!(って、つまり、難解ではなかった!)
ストーリーらしいストーリーはない。なんの盛り上がりも、展開も、オチもない。それでも、するすると読めてしまうのは、やっぱり文章が上手なんでしょう。
過去と現在の心象風景が、縦横無尽に絡み合っているのに、全然混乱しない。むしろ心地よく「きことわ」ワールドに浸ることができる。顕微鏡、ニクロム線、少女漫画雑誌、雪の結晶、図鑑、古いレコードなどの、懐かしアイテムから、携帯、メール、カップラーメンまでの現代の必需品が、違和感なく解け合っていて、独特の雰囲気あり。
読みながら思い出すのは高野文子さんの作品の世界。稲垣足穂ほど甘くもなく、宮沢賢治ほど独特でもない。そして、くっきりと画面が脳裏に浮かぶ。
多分、、、ちょっと前に話題になった「森ガール」たちが好きそうな小説ですね。いえ、「森ガール」が何かはよくわからんのですが。
twitterやネットでの「情報」を扱う文章とは異なる次元の文章。どれも同じ「言葉」かと思うとこれもまた不思議。こっち(「きことわ」)の文章をゆっくり読んでいる方が心の平安には結びつきそう。
ほら、表紙も「森ガール」っぽくないですか?
きことわ | |
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夕ごはん
豚肉のソテー、ネギソース。
わかさぎのマリネ
チーズポテト
納豆
あげとえのきのみそしる
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