さて、例によって知人が借してくれた一冊。「言葉を育てる。米原万里対談集」(米原万里 著 ちくま文庫 2008)帯には「最初で最後の対談集」とあり、米原さんが生前行なった対談が掲載されている。そのお相手は、チェコのソビエト学校で一緒だったことが有名な小森陽一から、なつかしや〜辻元清美、林真理子センセ、糸井重里、シモネッタさん田丸久美子さんまでの10名。米原さんの本を読んだ事のある人なら何度も目にしたことのあるだろうエピソードもたくさん出てくるけれど、対談となると、やはり相手があることで、そこで生じるケミカルの違いも読んでいて感じられて面白い。
免疫学者の多田富雄さんとの対談が、しっくり噛み合っていたのが意外な驚きでした。私の中で、ベストの対談です。イタリア通訳者田丸さんとのやりとりは、ほとんど「漫才」のような面白さ、あんまりスムーズな笑いなので、逆に「完成」されすぎ?とちょっと点数が辛くなるほど。(ほめてるんですよ。)
星野博美さんがボソッと語った「世の中をいっぺんに変えようということではなく、身の回りのとりあえず知り合ってしまった一人、二人と、その子が何とか希望をなくさずに楽しく行きていけるような世の中だったらいい。(p187)」に大きく共感しました。
巻末に掲載されている「素顔の万里さん」というエッセイも米原ファンにはたまらないものでした。「ヒトのオス」は、やっぱり物足りなかったひとなんだろーなー。合掌。
言葉を育てる―米原万里対談集 (ちくま文庫) | |
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夕ごはん
ジャーマンポテトと目玉焼き
大根の漬け物
長いものすりおろし
納豆
ニラとしめじのみそしる
雪かきで、遠出が出来ず。ほんとうに食糧が払底してきたぞ!
読んだよ、ついに読んでるよ、米原万里。
ReplyDelete「アーニャ」の後、リトル・トーキョーの図書館で「オリガモリソヴナ」と「うちのめされるようなすごい本」を見つけました。「オリガ」ほぼ一気読みの後、「うちのめされるような」に打ちのめされっぱなしなんだけど、今日が返却期限なの〜。読み終われずに返すのはつらい〜。
米原さんの話がまた聞けてうれしいです!!初めて読んだ「打ちのめされるような〜」は衝撃的でした。英語文化圏からの情報だけで世界を眺めてきた自分をバカバカバカと思いました。「言葉を育てる〜」も面白かった!!外国語を学ぶ上でのありきたりの神話をばんばん壊してくれました。
ReplyDelete>山女さま
ReplyDelete足掛け何年?ようやく、私の「声」が届いたのね♪(つーか、山ちゃんが忙し過ぎてるのよね。)
WELCOME TO YONEHARA WORLD!です。
しかも、その3冊は、特に「強烈」ですねー。それプラス「不実な美女か、貞淑な醜女か」がそろえば、怖いものなしです。
また、返して、もう一回「うちのめされ」たら?(笑)
>吉田さま
ほんとうに、この「言葉を育てる」も面白かったです。イタリア男のくどき文句についての分析は、今までなかったもので、さもありなん!と思いました。
おりひめ
「打ちのめされるような~」は、実家母に教えたとたん、地元の図書館から早速借りてきて、面白そうな本をチェックし、それをまた図書館からかりてきて、いまや星野博美さんのファンでもあります。。。。
ReplyDelete母とは、最近は皆様のおかげで、”私のほうから”いろいろサジェスチョンをしています。けっこうアタリのようです。
ありひめさん、吉田さん、みかんさん、ありがとうぞざいます!
>かずさま
ReplyDelete米原さん、あちこちでファンを増やしているようですね。おかあさまも読書家でいらっしゃるんですね。
米原さんが生きていたら、さらにいろいろな本を紹介してくれたことでしょうねー。寿命だから、仕方ないですが。
唯一、私が惜しかったなあと思う事。林真理子センセもゲスト出演した「ノーブルな美形くん」のラジオ番組にもり、米原さんが出演する機会があったら、、、どんなお話になったんだろう?あー、聞きたかったなあ。
ノーブルくん、いまでも「一日一冊」の読書を続けているみたいです。(←アイドル雑誌情報。)
おりひめ
ノーブル王子スゴいですねえ、1日1冊はなかなかできない。米原さんは7冊読んでたらしいけど。
ReplyDeleteその真面目さで、そのうち、米国のアカデミー賞にノミネートされるような映画作りそうですよねえ。
>みかんさま
ReplyDelete「一日一冊」って新書なら可能かなあ?だけど、忙しいでしょうに、すごいですよね。どんな本読んでるのかな?ダ•ビンチあたりで「ノーブルな書評」企画、してほしいものです。
「おくりびと」の受賞シーン、例によって、本木くんの顔を「すげ替え」て妄想を楽しみました。(^^)
おりひめ