2009-03-17

チョコレート工場周辺

ロアルド•ダールといえば、「チャーリーとチョコレート工場」で有名ですが、私自身は、むかーし、かなりブラックな大人向けのショートショートで出会ったのでした。もちろん翻訳版。多読英語を知るようになって、Magic Fingerとか、Enormous Crocodileなどの子ども向けの物語に触れ、「あれ?ブラックというよりちょっと気の利いた物語作家かな?」と、印象が変わっていたのですが。最近読んだ2冊で、うーん。やっぱり真骨頂は「毒のあるブラック」なのかな?と、思い直しました。"George's Marvelous Medicine"は、同居しているおばあさんの「邪悪さ」に耐えかねた主人公のジョージが、家中の液体やら個体やらをまぜこぜて作った「魔法の薬」をそのおばあさんに飲ませるというストーリー。その薬の内訳は、かなりヤバイ。シェービングクリームから,香水、家畜用の抗生物質、身の回りに目につくありとあらゆるものがはいっています。それを飲んじゃったおばあさんは、、、続きはぜひ本編を読む事をおすすめしますが、ある意味で、「化学合成物質万能社会」「品種改良オッケ−社会」への批判にもなってるのかな。

もう一冊は、いわゆる「童話」「寓話」をダール流に焼き直した"Revolting Rhyme".タイトルどおり、全編きちんと韻を踏んでいる短文で構成されている。内容は、「ジャックと豆の木」や「シンデレラ」など、なじみ深い物語なのだけど、とっても「ブラックな毒」を含む内容に書きかえられている。

2編を読んで,決して「ほのぼの」とした気分には、ならない。もともとのグリム童話は残酷だというけれど、それに近いのかもしれない。どんな気分かというと、読後は、坂口安吾が言っていた「文学のふるさと」にあるという「突き放された気分」ですね。

ほのぼの、さわやかな児童書の合間に読んだらビターなチョコレートをかじった気分で、脳のすみっこが、ピリッとしました。あー、だから「チョコレート工場」もあるのね。

George's Marvelous MedicineGeorge's Marvelous Medicine
Quentin Blake


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Revolting Rhymes
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star子供の夢ぶち壊し
starブラックユーモアで味付けたおとぎばなし
starこんなものを子供に読ませていいのかしら

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そういえば、同じ作者のThe Twitsというのもかなり、ヤバかったなあ。

The Twits
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star小学生が大好き
starRoald Dahl's twisted tale of the terrible Mr. & Mrs. Twit
star*いじわる婆さん!*

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夕ごはん

ホイコウロウ風いためもの
大根のつけもの
キンピラゴボウ
長いもすりおろし
納豆
じゃがいもとわかめのみそしる

一昨日つくったゆで豚を使って、キャベツ、唐辛子、ネギ、ニンニクと炒め、ざっとオイスターソースで味付けしました。

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