2009-11-17

"The Education of Little Tree"

昨日あたりから中断している農作業に復帰。一歩、一歩進んでおります。さて、きょうは久しぶりに英語の本の御紹介。オトナの方のプライベートレッスンで今、一緒に読んでいる本です。この生徒さんというより人生のセンパイにあたるような方とのレッスンは、レッスンというより、「会話パートナー」のような形式。というのも、相手の英語歴が私より長い(汗)。数十年間、外資系企業にお勤めで、海外赴任経験も数回、、、私が教えるようなことは、なーんにもないんです。

リタイヤなさったあと、「今までつちかってきた英語力を維持したい」というのがレッスンにいらした動機なので、時には興味をお持ちになりそうな日本語の本を紹介して、それについて英語でディスカッションしたり、ひとつのテーマについてプレゼンテーションをしてもらったり、お忙しいときには、近況報告でレッスンが終ったりもします。どちらかというと、私の方の勉強になるようなお話があるから、いろいろ質問して答えてもらうことで成立するレッスンかな?

お孫さんの今後の教育についてが、目下の関心事ということなので選んだ本がThe education of Little Tree(Forest Carter)。アメリカのネイティブインディアンの祖父母に育てられたる主人公のリトル・ツリーに、自然とどう折り合って生活していくのかのチェロキー族の「知恵」を伝える朴訥な祖父と、図書館から借りるシェークスピアの本を読みきかせることで西洋社会の教養を教える祖母。その生活は白人社会からの偏見と貧困との戦いでもあるのだけど、「知識」をこえた「生きる力」の大切さが伝わります。

祖父の教えは、「獲物をつかまえるときは、一番小さいものからつかまえろ。なぜかというと、大きいものを生かせば、そこからまた大きいものが生まれるから。」「『言葉』が多すぎるとロクなことはない。世の中は、言葉があふれすぎている。」つまり「言葉(論理)」は「音(感情)」と結びついて初めて意味をなすということ、などなど、核心をついている。

チェロキー族の迫害の歴史を語り伝える場面を、前回のレッスンで一緒に読んだのですが、「歴史、伝統、文化を伝えるって大切ですね」「では、『伝統』『文化』ってどうやって身に付くのでしょう?」というディスカッションに結びつきました。

「知らない単語、わからない単語がこんなにあるなんて〜!」と嘆きつつも、楽しそうにお読みになっています。「訛り」を表現するためにわざと崩した表現もあったりするから、そんなに読みやすくはないけれど、内容にひきこまれる一冊。邦訳もあります。

で、、、深イイ話、、ですが、この作者、KKKのメンバーでもあったというフクザツな内面をお持ちなんですよー。オプラ•ウインフリーが、内容の素晴らしさに一時は推薦図書としていたのだけど、後にそれを撤回。ああ、世の中って一筋縄ではいかないのねー。

The Education of Little Tree
The Education of Little TreeRennard Strickland

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夕ごはん

一口トンカツ
オニオンスライス
カボチャ蒸し
納豆
じゃがいもとしめじのみそしる

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