「例えば、、あなたが時速100キロで車を運転していて、突然ブレーキがきかなくなったとする。そのまま直進したら前方には道路工事の人夫が5人。ハンドルを切ったら道ばたには、ひとりの人夫。直進しますか?ハンドルをきりますか?そして、その理由は?」
「これは実話です。19世紀のイギリスでの出来事。難破船の4名の乗組員。うちひとりは孤児で天涯孤独。体力が弱り瀕死状態。もう10日以上も飲まず食わずの中、船長はその孤児を殺害し、彼の血と肉で命を長らえ、救助されて帰国。帰国後「殺人罪」で裁かれることに。彼の行為は、正当化されるか否か?さらにその理由は?」
こんな質問から始まるのが、マイケル・サンデル教授によるハーバード大学大講堂での講義。会場を埋め尽くす学生たちの表情は真剣。なんと1000人だって!しかもハーバード大学始まって以来の超人気講義。
「ハーバード白熱教室」と題してNHK教育で毎週日曜日の午後6時から放映されているそうで、ここのところ、私の知人友人複数から「メチャクチャ面白い」「使っていなくて錆びつきかけた頭を刺激される」「見なくちゃ損!」と大好評。
私は時間帯が合わずに見る事ができなかったんだけど、雨降りの今日、ちょっと時間ができたのでYouTubeにアップされている映像を視聴。冒頭であげた質問はその講義で展開されている。どうやら現在一般的に受入れられているベンサムの「最大多数の最大幸福」の仕組みについて改めて考えるのがこの回の目的?
うーん、噂どおりの名講義。教授は、決して「正答」を与えない。学生(聴衆)が、「考えること」に重点を置き、挙手して発言した学生の回答を上手にさばいている。深刻なテーマなのに爆笑が起きるし、そのさばき方はまるでバラエティ番組でひな壇芸人を操る「島田紳介」。
各講義は30分程度なのに中身は濃い。第一回の講義では「この講義では、今までの自分の物の見方全てがひっくりかえされるリスクがあります。なぜならそれが『哲学』だから。」というような「警告」もあり、それは「ほんもの」でありたいという教授の「覚悟」でもあるのでしょう。
NHKで放送中の全12回の講義は、今度の日曜日で最終回ですが、私の周囲の反応からみて、また再放送されるのでは?YouTube版は英語のみだけど、、、ハーバード大の講義がオホーツクの片隅で受けられるなんて、なんて贅沢!
一方で、実際に現地の大学に入学する日本人学生は激減しているそうで、サッカーじゃないけど「ガンバレ!ニッポン!」ですね。
夕ごはん
ピーマンの肉詰め
キンピラゴボウ
アスパラ
納豆
あげときのこのみそしる
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おお、ご覧になりましたか!おりひめさんちでも、youtube見られるようになったんですね。実は、日本語版も視聴できる動画サイトをみつけたのですが、これが、途切れることが多くて、ちょっとストレスなんですねえ。この人気ぶりなら、再放送は確実だと思うのですが。何か情報があったら、教えてくださいね。サンデル先生の本も読みたいのですが、高いので躊躇してます。古本屋に並ぶ日も近いかなあと(笑)サンデル先生ッてカッコいいよね〜。それもウケてる理由???本当に智慧のある方は、人をバカにしないよね〜。サンデル先生もそんな風に見えます。
ReplyDeleteみかん様
ReplyDeleteYouTubeを見られるのは、夫のMACを私が使える時のみなのです。(説明は長くなるんで省略。)8月になったらもっと自由に見られるはず。サンデル本も、とってもウケているみたいですね。私は原書を注文しました(^^)コミュニタリニズムの思想が、ひたひたと広がりつつある風潮が興味深いというか、「希望」かも。