今年にはいってから「ホメオパシー」という言葉をよく耳にするようになった。ヨーロッパ発祥の代替療法のことで、「毒を持って毒を制する」というか、ある症状をひきおこす物質を何千倍にも希釈したレメディという物質を服用することにより、自然治癒力を高めて症状を緩和するという考え方らしい。身近で、実践、服用している人もチラホラいる。この「何千倍もの希釈」ということを聞いたときに「それって,プラシボー効果じゃないの〜?『これは、効くぞ!』って言われるから効いてるだけじゃないのかなあ?」と、咄嗟に思った。早い話、「だまされてるんじゃないの?」と。
ところが、「だまされて、何が悪い。信じて治れば、これにこしたことはないのでは?」という視点を教えてくれたのが、「自然治癒力で生き返る」(帯津良一 著 角川ONEテーマ21 2008)。著者は、西洋医学、東洋医学、代替療法、全て統合したホリスティック医療というのを提唱して、ガン治療などに当たっている医学博士。従来の西洋医学が「病巣」という「個」にこだわりすぎて、「病巣をもつ人間」という「全体」を見る目を失いつつあるのではないか?ということで、基本的に患者さんがやりたい療法は、何でもトライする方針のようだ。従来の医療の常識からは、見放されるような重篤な患者さんが、奇跡的な恢復をみせることもあり、そこには、どうやら「こころ」の作用、「治ることに対しての『希望』」が大きいのではないか?が出発点。それで、「プラシボー効果だって。効果のひとつ」と言い切れるのだろう。
うーん。一本とられた。著者も警告しているとおり、あまりにも高額な薬や、見るからに怪しげなものには、もちろん注意しなければいけないが、今までの医療を全て信じきるのも、どうだろう?というのは、最近のあれこれを見ていても思うところ。考え方は、柔軟に。「いい加減が『良い加減』」ということでしょうか。
で、「ホメオパシー」で興味を持って読んだ一冊なのだけど、「やる気の出る『場』、いいエネルギーをもたらす『場』とは?」とか「患者さんには、ひとりひとりのナラティブ(物語)がある」とか、「ひとつのやり方に固執しないこと」など、英語教室を展開する上でも、いろいろなネットワークを作っていく上で思い当たる事やヒントをたくさんもらいました。いえ、別に生徒さんをだます方法が書いてあるわけでは、ないですよ〜。(^^)
読む人によって、いかようにも読める内容だと思います。おススメ。
自然治癒力で生き返る (角川oneテーマ21 C 150)
帯津 良一
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夕ごはん
ナスとピーマンのコチュジャン炒め
ブロッコリ
長いもすりおろし
冷やしトマト
納豆
キャベツ、きゅうり、大根のぬか漬け
もやしのみそしる
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あれ? ”ホメオパシー”という単語は知っていたけれど、そういう意味だったんですか?
ReplyDelete>「毒を持って毒を制する」というか、ある症状をひきおこす物質を何千倍にも希釈したレメディという物質を服用することにより、自然治癒力を高めて症状を緩和するという考え方らしい。
これは、有名なジェンナーの”種痘”や、今はあんまりされてない、アレルギーの減感作(?漢字が適当かわからず、すみません!)が、相当すると思います。
古くは、ほんとかどうかわからないけど、某教皇の息子、チェーザレ君。自分で毒をあやつるから、毒に対して、免疫つけてた・・・ミステリアスなロマンティック???な逸話のひとつ。。。。
西洋医学って、科学に裏付けされた医学だけど、即効性のある反面、ちょっと、冷たい面もあって、それを補う感じでホメオや東洋医学の領分があるのかなあって印象です。
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