私は、裁判が始まった当初から関心をもって裁判の進展を見続けていこうと思ってはいたが、麻原被告に対する恨みの気持ちは消えてしまっていた。こんなにもひどい被害を受けたのに、このうえさらに事件の首謀者を恨み続けるような人生の無駄はしたくないと考えているからだ。
人を憎んだり、恨んだりするこごは、かぎりある自分の人生をつまらないものにしてしまう。さらに、その行為はとてもエネルギーがいることだ。それだけのエネルギーを使うのなら、澄子の介護も含め、もっと別なより有意義なものに使いたい。それが私の本音なのである。(p19-20)
なかなか、その「恨み」や「憎しみ」の気持ちから離れられないから、人間、ツライんですけどね〜。
ひとつ、河野さんの思考の原点にありそうなのが、たくさんの「死」を幼少時から見てきたことで「死は自分の隣にある」ので「自分にできることは、人生の一コマである。現実をありのままに受け止めて、では、それをどうするか?と、淡々と対症療法的にその現実に対応する生き方をしてきた。」という点にあるかもしれないです。
それにしても、恐ろしく冷静で知的な人に違いないです。一方で、抜きん出た営業マンだったそうだから、やはりスケールが違うのかなあと思うのみ。それでも、現実をどう対応するか、で世の中の見え方も違ってくるし、その後の生き方も変わるんだと思います。
命あるかぎり―松本サリン事件を超えて 河野 義行 第三文明社 2008-06 by G-Tools |
夕ごはん
さんまの塩焼き
ブロッコリ
冷やしトマト
てんぷらの煮物
納豆
ぬか漬け
なすとあげのみそしる
この本は読みたいですね。
ReplyDelete「ゆるす」ということの、はかりしれない奥深さを教えていただけるような気がします。
何もいえません。
ReplyDelete当時の日本でテロなんて考えられず、また、警察、メディアの報道の仕方がひどかった。
おかげでメディア嫌いに拍車がかかったわけではなく、、、後に読んだ 森達也さんの本で、”メディアリテラシー”を学びました。
甥っ子の、中学副読本には、”メディアリテラシー”という言葉が載っていました。
奴が理解しているかどうかは・・・・はなはだ疑問ではありますが。