2011-01-20

「百姓貴族」

ひょんな事から,知り合いの農家が作った農業加工品のモニターのお手伝いみたいなことをしています。全国展開で販売したいとか。その打ち合せで、「この本読んだ?北海道農業が、こんな風に紹介されて、結構うけてるんだよー。」とご紹介したのが、、、「百姓貴族」(荒川弘著 新書館 2009)。荒川さんといえば、「ハガレン」こと「鋼の錬金術師」の作者として有名な売れっ子漫画家。なんと、十勝の酪農家が実家で、漫画家デビュー前の7年間は農業をしていたとのことで、そのころの実話に基づいたエッセイ漫画。

「ハガレン」効果で、とっても売れているそうで、「なんちゃって農家」としても読まないとねー、、ということで手にしたのが昨年の暮れ。なるほど、迫力ある筆致とテンポはさすが「ハガレン」。「ジャガイモハーベスタ」を始めとする農機具の描写がリアルで感動。「野菜泥棒」ネタや、「ふくろにいっぱいの夕張メロン」など、現場を知っている身からは「あるある」ネタがたくさん。ハーベスタから、「ポテトチップス」のくだりなど若干「盛ってる?」部分も見受けられたけど、それも許せるのはなぜでしょう?

屠殺されちゃう牛の話、出荷調整のシビアさなど、決して笑えないテーマも織り込んであるけれど、そこにも感じる何とも野太くおおらかな明るさ。

きっとこのパワーの源は、「十勝」の大地であり「牛乳」が生んだもの。「筋金」ならぬ「鋼」の力。

でねー。同感するよ。食料基地としての「北海道独立構想」。独立したら、荒川さんは初代宣伝大臣就任かな?最近の世界規模での天候不順で、食料確保が怪しくなっている地域も出始めているらしい。詳細はサスラボの記事をどうぞ!ひとごとじゃないぞ〜。


さて、冒頭の「打ち合せ」でも、「ハーベスタからポテトチップスは、ないない!機械の構造上、袋は破けるぞ〜!」とその場に居合わせたジャガイモ農家さんが口を揃える。それでも、、、「墓場の近くで収穫作業をしていたら、、、お供えの落雁があがってきたことは、ある」とのこと。

食べ物を作って育てる仕事は、これからもっと大事になるはず。

百姓貴族 (WINGS COMICS)
百姓貴族 (WINGS COMICS)荒川 弘

新書館 2009-12-11
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夕ごはん

ポテトコロッケ
長いもすりおろし
納豆
大根のつけもの
あげとしめじのみそしる

4 comments:

  1. dightiz「百姓貴族」面白いよね!
    私も大好きで、書評書いてたわ。
    http://www.bk1.jp/review/483154

    人さまが汗して育てた食料を買って食べるだけの私が読んでも、すんごく面白かった。
    けど、おりひめさんはじめ現場の農家さんたちは、さらに面白いのでは。
    うーん、ジェラシ~。

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  2. 買いました!!

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  3. しのはら様
    書評、読ませて頂きました!しのはらさんが仰るような「骨太」パワー満載の一冊ですよね!あれは「牛乳」パワーなのかな?骨密度高そうだな荒川さん(笑)。

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  4. ビビ様
    読んだら、また感想教えてね♪

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